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労働者への熱中症対策が義務化されます

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近年の猛暑の影響で増加している重篤化した熱中症による死亡事故を防ぐため、厚生労働省において、令和7年6月1日に改正労働安全衛生規則(省令)が施行されます。

この改正規則では、労働者を雇用するすべての事業者に対して、労働者への熱中症対策を義務付けており、

事業者が熱中症対策を適正に行わなかった場合には、6ヶ月以下の懲役又は50万円以下の罰金という罰則(労働安全衛生法第119条)も措置されています。

また、事業者には労働者を雇用する農業者や農業法人も含まれています。

【参考】

該省令改正に係る厚生労働省「労働政策審議会安全衛生分科会」資料〈厚生労働省リンク〉

省令改正を掲載する官報のURL〈外部リンク〉

職場における熱中症対策の強化について〈厚生労働省資料/PDF〉

義務化の主な内容

改正規則は基本的な考え方として「見つける→判断する→対処する」を掲げています。現場で熱中症のおそれのある労働者をすみやかに見つけ、その状況に応じて適切に対処することで熱中症の重篤化を防止するための具体的な対応として、

「体制整備」、「手順作成」、「関係者への周知」が義務付けられます。
 

体制整備

(1)職場で「熱中症の自覚症状がある作業者(発症者)」や、「熱中症のおそれのある作業者を見つけた者(発見者)」が

   その旨を報告するための「熱中症担当者」をあらかじめ決めておきます。

(2)職場で熱中症のおそれのある労働者を把握した場合に迅速かつ的確な判断が可能となるように、「事業場における緊急連絡網」

   「緊急搬送先の連絡先及び所在地等」をあらかじめ確認しておきます。

 

手順作成

職場で熱中症のおそれのある労働者を把握した場合の、「作業離脱(作業をやめる)」「身体冷却(発症者を安静にし、体を冷やす)」、

「医療機関への搬送」等重篤化を防止するための対応をまとめ、フローチャートを作成します

 様式をダウンロードし、必要な事項を記入して下の図のようなフローチャートを作成しておくと便利です。

【参考】熱中症対応のためのフローチャート(手順書)

★フローチャートの様式はこちらからダウンロードできます(PDF/161KB)

 

関係者への周知 

熱中症のおそれがある労働者を把握した際の手順や連絡体制を関係者に対し周知します。

(例1)関係者に対し、朝礼やミィーティングで熱中症担当者や発生時の対応について説明する

(例2)作成した熱中症発生時のフローチャートを事業場、会議室や休憩所などのわかりやすい場所へ掲示する

(例3)暑さが予想される日などに、社内メール等で通知を行う

 

対象

また、上記のような「体制整備」、「手順作成」、「関係者への周知」の義務がある対象となるのは、下記のような状況です。

(1)継続的な手及び腕の作業、腕及び足の作業、腕と胴体の作業 など  (例:釘打ち、盛土)

(2)気温31度以上の環境下で連続して1時間以上の作業

(3)1日4時間を超えての実施が見込まれる作業

 

屋外で作業を行う農業や建設現場などにおいては、必ず熱中症対策についての手順や連絡先・担当者を

 確認し、労働者の熱中症を防げる体制づくり・職場づくりを目指していきましょう!

お問い合わせ先

農林振興課
TEL: 0279-96-1256