浅間山は、1108年（天仁）や1783年（天明）に大規模な噴火が発生し、大きな被害が生じた記録があります。明治時代末期から昭和30年代にかけても継続的に噴火が発生しています。

浅間山火山防災協議会（注1）ではこれまで、小～中規模噴火に伴う現象が影響を及ぼすおそれのある範囲を図示した火山ハザードマップ（注2）（以下ハザードマップという。）を作成し、避難対策を検討してきました。協議会では、過去に発生した大規模噴火と同等の噴火に備え、避難計画等の策定を進めるため、大規模噴火を想定したハザードマップの作製に取り組み、平成30年3月に完成いたしました。

（注1）浅間山火山防災協議会とは・・・

活火山対策特別措置法に基づいて、浅間山周辺市町村や、群馬県、長野県、防災関係機関、火山専門家等で構成された協議会のこと。

（注2）火山ハザードマップとは・・・

一定の条件に基づいて、想定される噴火現象の影響が及ぶ可能性のある範囲を図示したマップのこと。

 

１　大規模噴火のハザードマップに関する留意点【重要】

（１）浅間山が大規模噴火に至るまでの経緯について

浅間山の大規模噴火は、おおよそ1000年に1回起こると言われています。このような噴火は、過去の噴火履歴調査等から小規模噴火～中規模噴火の繰り返しの後に発生しています。そのため、大規模噴火が突然発生することは考えにくく、確率的には非常に低いケースです。

（２）大規模噴火に備えた避難計画の策定について

前述のように、大規模噴火の発生前には、小～中規模噴火が発生することが想定されます。このため、協議会では、ハザードマップのような甚大な被害が発生する前に、避難計画に基づいて避難していただくように、避難計画の策定を検討しています。

２　事業の概要

浅間山火山防災協議会では、大規模噴火ハザードマップを検討するための専門部会を設置し、大規模噴火を想定したハザードマップを新たに作成するとともに、平成15年に作成した小～中規模噴火ハザードマップをわかりやすくするため、一部改訂を行いました。

（１）事業期間

平成28年10月18日～平成30年3月31日

（２）事業費

2,000万円（群馬県：1,000万円、長野県：1,000万円）

（３）専門部会の設置

構成機関（19機関）

群馬県、長野県、浅間山周辺6市町村（長野原町、嬬恋村、小諸市、佐久市、軽井沢町、御代田町）、火山専門家3名（注3）、気象庁、前橋気象台、長野気象台、気象庁浅間山火山防災連絡事務所、国土交通省利根川水系砂防事務所、高崎市、安中市、国土地理院

（注3） 荒牧重雄氏（東京大学名誉教授）

   　　　武尾実氏（東京大学地震研究所火山噴火予知研究センター教授）

   　　　大野宏之氏（公益社団法人砂防学会理事）

３今後の住民の皆様への周知について

ハザードマップについては、今後、住民の皆様に対して説明会を行う等、よりよく理解していただくための機会を設ける予定です。詳細が決まり次第お知らせいたします。

４　平成30年3月に作成・改訂されたハザードマップ

大規模噴火のハザードマップ

大規模噴火のハザードマップ（降灰）

小～中規模噴火のハザードマップ（無雪期・積雪期）

５　今回のハザードマップ作成に関する解説資料

浅間山火山ハザードマップの解説資料

 

この件関するお問い合わせ先

嬬恋村役場　総務課　地域安全係　　　　　　　　0279-96-0511

群馬県総務部危機管理室危機管理・防災係　　　　027-226-2245

長野県危機管理部危機管理防災課危機管理防災係　026-235-7184

長野県佐久地域振興局総務監理課　　　　　　　　0267-63-3133